【明日方舟/アークナイツ】テラ世界の銃を考える③ ~グローバル版シージコラボ編~
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[おことわり]
このブログはネタバレを含みます。詰めが甘い箇所も見られます。
大丈夫な方だけ読み進めてください。
ブログ名が「電気料金を支払うブログ」なのに電気料金を払い忘れて無事電気の契約が解除されました。どうもぜうぇです。(復旧済み)
さて8/18、グローバル版に待ちに待ったレインボーシックシージコラボ、「オペレーション オリジニウムダスト」が実装されました。
【イベント】
— アークナイツ公式 (@ArknightsStaff) 2021年8月18日
SIDE STORY「オペレーション オリジニウムダスト」開催中!
任務を達成し、イベントアイテムを集めて報酬を獲得!
さらに、★5オペレーター「TACHANKA」も着任可能!
▼イベント詳細https://t.co/A7rkxHiz7W#多元協力「ロドス防衛協定」も同時開催中!#アークナイツ pic.twitter.com/dqY78FuhZQ
前回と続いてシージコラボからの考察ですが、前は大陸版の中国語をGoogle翻訳にブチこんだだけの表層的なものに対して、今回はちゃんと翻訳されたストーリーを主軸にテラ世界の銃を考察していきます。またイベント「彼方を望む」にも触れていきます。
本日のグロ画像。110連星6一体(被り)とは思わないじゃん。
これまでの考察を見ておくとより分かりやすいかもしれません。考察記事の情報が古いのはご愛敬。
ストーリーの大体の流れ
まずはストーリーのおおまかな流れを追っていきましょう。
ヤベー実験をしてる科学者レヴィ・クリチコを逮捕するべく研究施設に突入したレインボー部隊*1。彼らが突入するシーンから物語はスタートします。
施設を警備する用心棒を倒し進み、ターゲットであるレヴィ博士を発見、逮捕しようとするレインボー部隊。しかし博士の作った謎装置によって、博士もろともテラ世界へと転移させられてしまいます。
突如何もない荒野へと放り出されて、何が起こったか訳わからん状態のレインボー部隊たちの前に、テラの生物が襲い掛かります。
異世界タチャンカ
なんとか撃退に成功したレインボー部隊員たちは、情報収集と明日の宿を探すため放浪の旅にでます。半年近くの紆余曲折を経て、「ロングスプリング」という小さな町にひとまず滞在する事となりました。
しかし滞在した先はなにやら領主周辺が揉めている町でした。隊員たちは騒乱に巻き込まれ、とりあえずロドス所有のセーフハウスへと身を隠す事にしました。そこで隊員たちはテラ世界の武装を発見します。
と、そこへレンジャー率いるロドス隊員が紆余曲折あって合流。目的の合致から共闘する事にしたレインボー部隊は、彼らにこの世界の事を教えて貰うことになったのでした。
と、ここまでがOS-5の戦闘前ストーリーの流れです。詳細を詳しく見ていきましょう。まずはセーフハウスに置いてあった武装について、「OD-3 セーフハウス攻防戦」より見ていきます。
「火薬」の無いテラ世界
逃げ込んだ先のセーフハウスで、彼らは爆弾やグレネードランチャーといった武装を発見します。しかしその構造は地球のものとは違う物でした。
この場面だけでテラ世界における「グレネードランチャー」の内部構造がわかります。
そもそも現実世界におけるグレランは、グレネード自体に発射用の火薬が入っているのでグレラン本体の役割は撃鉄を起こして撃針を発火薬にぶつけて発射させる、言うなれば「金属の筒」です。
ASHの使うグレラン、M320。改造されてるがカタパルトの武器も同じもの
これに対して、テラ世界のグレランはどれもこれも発射用のエネルギーを、外部から供給しています。例えば星3範囲狙撃カタパルトは発射を行うための高圧ガス用にコンプレッサーを背負っています。
しかし、これはあくまで外見上の特徴から、僕が勝手に考えただけの考察でした。
そこに、今回のイベントで実際に発射用の機構を組み込む必要がある事が示され、またグレランの弾に発射薬が入っていない事もわかりました。
さて次のシーン、OD-5のストーリーを見ていきます。
弾薬の深堀り話が来ました。
やっぱり発射薬はアーツ感応式のシロモノでした。
前回や前々回のブログでは、ラテラーノ銃に用いられる発射薬は、現実世界にあるような火薬ではなく、源石の加工によって作られた源石火薬だと考察しました。
この考察は半分当たり、半分外れです。実は発射薬は「粉末」では無かったのです。
現実世界における発射薬(ガンパウダーと呼ばれる)は、ごく小さなペレット状の粉末状をしています。発射薬にはその形状や成分の内訳で様々な種類のものが存在し、こうした発射薬をブレンドすることで目的に応じた、適切な威力の爆発を起こす事を可能としています。
ですから、テラ世界における源石発射薬も当然のように「粉末状」であると考えていました。便利ですし。しかし実際のテラの発射薬は「固体の発射薬」と考えるのが妥当そうです。
これはストーリー中何回も出てくる「エッチング弾」という名称に由来します。これは恐らく「エッチング弾薬」と言われるものを使う事から来ている名称です。
エッチングとは日本語で「食刻」という名前の示す通り、金属板に腐食液を塗り、そこにニードルを用いて腐食させたくない箇所を掘る事で凹版を作る技術です。現在はこのような技術をひっくるめてエッチングと呼んでいます。
要するに「何か細いもの(レーザーとか)」で「固体表面」に「模様」を付ける技術なのですが、勿論の事固体でなければ模様が彫れません。しかもある程度の大きさを有する必要があります。
となると、発射薬が粉末であると考えるのは設定に不合致です。確かに微細な模様ぐらいなら彫れるかもしれませんが、それをした所で何も起こらないでしょう。何か有意義な変化が訪れるとは考えにくいです。ていうかレーザー光で彫るなら引火して大爆発しそうです。小さいし。
また、タチャンカが「これは弾頭?」と発言している辺り、やはり発射薬はある程度の大きさを持った固体であると考えた方が良さそうです。ていうか十中八九固体です。
さてもう一つ気になる発言が出てきました。「エッチング弾はそれぞれ銃に対応した小型アーツユニットが内蔵されている」という発言です。
……えっ、何そのハイテク弾丸?映画に出てくるエアバースト弾か????
そりゃ値段高くなりますよね。中にそんなシロモノ入ってるんだったら。ていうかその小型アーツユニットは一体何者なんでしょうか。
前のブログでも言ってましたが、銃弾は火薬と弾丸で構成されるシンプルな物です。一応現実にも内部に制御ユニットが入っていて爆発位置を変更できるグレネード弾とかありますが、単純に銃弾を打つだけの銃では必要ないはずです。
てかそもそもアーツユニットって何?定義どこ?まずはそこから調べましょう。
「アーツユニット」ってそもそも何なのか
そもそもアーツユニットとは何なのか。困った時のwikiです。調べてみましょう。
源石を媒体として行使する技術のため、自身の肉体を利用できるほどに病状が深刻な感染者以外は、原則「アーツユニット」や「アーツロッド」と呼ばれる源石製の道具が必要となる。
…
それは分かってるんですよ、僕が知りたいのは「どういう物が、アーツユニットと呼ばれるか」なんですよ。プロファイルを見ても分からないので定義を考察します。
チェンの武器もアーツユニット
さてあ「アーツユニット」、バラせば「アーツ」「ユニット」です。
「アーツ」はそのままアーツですね。魔法的なサムシングです。では「ユニット」は何なのか。辞書を引きましょう。
unitとは
(それ自身で完全な)単一体、一個、一人、一団、編制単位、ユニット、部隊、(度量衡・通貨などの)単位、(数の基本単位としての) 1、1 位の数 by weblio
とあります。今回の意味としては「一団、編成単位、ユニット」が正しいでしょうか。ていうかunitの中にユニットでるの何なんだよ。
ということで「ユニット」を調べます。
つまり、「アーツユニット」とは「アーツにより感応し動作を起こす部品群」という解釈が正しいでしょうか。この解釈で考察を進めていきましょう。
では肝心の「小型アーツユニット」とは一体何なのか。改めて発言を整理します。
レンジャー「(中略)エッチング弾はその一つ一つにラテラーノ銃の構造に対応した小型のアーツユニットが内蔵されているそうじゃ。」
私は当初、この発言を受けて「源石火薬に源石回路がエッチングされたものをアーツユニットと呼んでいるのではないか?」と考えました。しかしそれでは文脈が変です。あくまでアーツユニットは銃弾内部に仕込まれたものであり、銃弾全体を指しているとは想像しにくい為です。
となれば、内蔵された小型アーツユニットは、かなり小型か、もしくは弾丸や発射薬内部に仕込まれている可能性が高いです。もし目に付く大きさや形をしているなら、アッシュやタチャンカが弾を分解した時に気づくはずです。
「エネルギー源のように見えなくもないが…そしてこの小型の部品は?遠隔式の信管か?」
みたいに。
ではアーツユニットは弾内部でどんな役割を持つのでしょうか。アーツユニットですから、アーツを受け取って何か知らの仕事を行うのがアーツユニットの役割です。ではどこに作用するか、私は「弾薬」だと考察します。
テラ銃の弾薬は源石製であり、アーツを用いて着火爆発を行います。となれば何らかの手段で、発射薬にアーツを送り込む必要があります。また、源石火薬という名称から不安定な物質である事が推測されます。
そんな弾薬に「直で」アーツを流し込もうがものなら、刹那に暴走爆発する未来が見えます。とても安全に使える武器とは言い難いです。
そこでアーツユニットの出番です。内部に仕込まれたアーツユニットによって、発射薬に流れるアーツを制限、最適化できると考えれば、アーツユニットの存在意義が出てきます。確かにこの部品は必須です。それこそ少しでもミスると大爆発する可能性を防ぐことができますから。
そう、現実世界の銃弾における「プライマー(発火薬)」としての役割を有するのがこの小型アーツユニットなのです。
「あれテラ銃って源石製の弾丸じゃなかった?あれには作用しないの?」
そうでした、ラテラーノ銃の弾頭は源石製の殺意マシマシ鉱石病ばら撒き弾でした。
イベント「彼方を望む」より
確かにアーツユニットを用いて弾丸にアーツで働きかければ、弾速制御や弾道制御、属性のエンチャントなど様々なメリットを付与できます。
しかしながら、私はあくまで小型アーツユニットの目的は発射薬のアーツ制御がメインだと考えます。
アーツに強くないサンクタ達
こう考える理由として、サンクタ族オペレーターのアーツ適正が基本的に「標準」である事、そしてイベント「彼方を望む」でのレオンハルトの発言から、弾丸の制御をそもそも行っていないor行えない可能性があるからです。一つづつ見ていきます。
まず第一に、サンクタ族はアーツが得意な種族ではありません。サンクタ族オペレーター達のプロファイルにおける能力診断を見ると、アレーン君を除いて全員が「アーツ適正:標準」になっています。
エクシア(上)とイグゼキュター(下)のプロファイル
ちなみにエイヤ筆頭のキャプリニーは実装全員が「アーツ適正:優秀」だったりする
銃弾とは高速で飛翔する物体です。そんな弾丸に銃を発射しながら正確にアーツを行使、制御を行う事を考えると相当なアーツ能力が必要になる事が想像できます。確かにアンブリエルのような長距離射撃を行う銃であれば、飛翔する銃弾にアーツを込めるぐらいの余裕はあるかもしれませんが、エクシアやイグゼキュターのような交戦距離の短い銃ならば、変にアーツをかけるよりも連射して手数でゴリ押した方が強そうです。
第二に、「彼方を望む」でのレオンハルトの発言から、そもそも発射時にアーツをさほど必要としない事が示唆されています。
「…要求されるのは使用者の正確なコントロールであって、十分なエネルギー出力ではない…」
それこそ弾道制御など銃弾のアーツ制御を行うのであれば、ある程度のアーツ出力が必要なはずです。しかし実際にはそこまで多量のアーツ出力を要求しない構造であることが彼の発言からわかります。
彼の発言は(勝手に探った)ラテラーノ銃の構造を元に推測しただけの発言ですが、彼はアーツ制御と内部のサーチに長けた人物であり、彼の発言は信用に値すると考えてもよさそうです。
ただし先程も述べた通り、一発の弾丸を重要視する狙撃銃といった銃では、弾丸をアーツ制御している可能性が高いです。それこそ「エアバースト弾」のような挙動を示すアーツが付与されていると考えてもおかしくないです。もしかしたらこれがレンジャーの言う「銃の構造に対応したアーツユニット」という一文はこの事を指しているのかもしれません。ていうか多分そうです。
発射薬の量は銃(というか銃弾の違い)によって大きく異なります。それは恐らくテラでも同じです。となればその爆発を適切に起こすアーツユニットも、当然銃毎に違って当然な訳です。
しかしながら、これはあくまで狙撃銃の様な特殊な運用をされる銃の話です。それこそリスカム達BSWの使うハンドガンなどのラテラーノ銃の基本的な仕組みとして、銃弾のアーツユニットは弾丸に作用はしないと考える方が良さそうです。
ところで「彼方を望む」の話が出てきたので、息抜きがてらレオンハルトの発言をちょっと見て見ます。
ちゃっかり重要な情報がわかります。そう、このテラ世界にはラテラーノ銃と、それを模したアーツユニットが存在するのです。そして一般に知られる「銃」が指すのは恐らく後者、銃型アーツユニットの事なのです。
ここで出てくる銃型アーツユニット……そう、星5術師アブサントの武器です。
「アブサントは一体何を撃ってるんだ…」が長らく疑問でしたが、ここで解決されました。彼女が撃ってるのは実弾ではなくアーツビームなのでした。
なんかワールドトリガーのライトニングみたいね
「エッチング」弾薬とアーツユニット
さて、本題に戻ります。小型アーツユニットの謎も解けたところで、他の謎も考えてみましょう。まずこれまでに判明した情報を整理します。
- 発射薬は固体の源石
- 発射薬にはエッチングで何か模様が刻んである
- 弾丸は源石製
- 銃弾内部にはアーツユニットが内蔵され、発射薬の爆発のサポートがメイン
残る謎は「エッチング」の謎です。そもそも何が刻まれているのでしょう。
ところで現代におけるエッチング技術とは、もっぱら基板製造時にIC回路を彫る事を指す場合が大半です。
教官にわざわざ「エッチング技術~お目にかかれない」と言われるぐらいですから、このエッチング技術は相当に高度な技術であることが想定されます。
テラ世界の技術は相当に発展しており、現実の基盤に相当する基盤が存在していることがゲーム中わかります。
こうした背景を踏まえると、この発射薬に刻まれているのは「回路」、俗に言う「源石回路」なのではないでしょうか。
先程までの考察で、「小型アーツユニットは発射薬のアーツ制御を行う」と考えました。となると、発射薬もアーツユニットの感応に適した構造を有すると考えるのが妥当です。単純な源石火薬の塊であるならば、適切なアーツ入力を受けても、その燃焼、爆発は秩序立たない乱雑な物となり、威力のバラつきや精度悪化に繋がる恐れがあります。最悪暴発の危険性すらあります。
さながら昔の黒色火薬みたいに。
そこで源石回路の出番です。
発射薬全体に刻み込まれた回路によって、アーツの流れを制御、爆発を適切にコントロールすることでより効率の良い爆発を発生させる、と考えてみます。
すると「エッチング弾薬」という名称にも筋が通ります。そう、この世界の弾薬はエッチングによって源石回路が彫られた源石火薬なのです。いちいち値段が高くなる要素しかないですね。非常に高価とされる理由がわかります。
冒頭で「ガンパウダーの配合」の話をしました。これがテラ世界では源石回路に置き換わっているのです。適切な回路を彫る事で理想的な爆発を実現しているのです。
また、この考えによりこの世界での爆発物とラテラーノ銃の発射薬との相違性が明らかになります。
テラ世界には「源石爆弾」と呼ばれる源石を加工した爆発物が多く存在し、遠隔操作や自動発動が可能な爆弾も多く存在ます。Wのスキルとか。
私は当初、「源石を加工した爆薬があるんだから、発射薬ぐらい作れるのでは?」と考えました。しかし答えは「作れるが、使い物にならない」が正解です。そう、源石の加工で作られた源石火薬は、恐らく、爆発のコントロールが非常に難しいのです。
先程、爆発のコントロールを行えなければ威力低下などデメリットが発生すると書きました。一方でグレネードといった爆発物は、爆発さえ起こせればいいので爆発のコントロールが必要ないのです。勿論あった方が良いには決まってますが。
なので爆弾には使えても、それを発射薬に使うのは困難なのです。これが弾薬を複雑化させる原因なのです。
また、これはあくまで僕の妄想ですが、「源石火薬は源石の粉塵が残るので危険性が高い」という説もあり得ます。今回のイベントでも出てきましたが、粉塵化した源石は非常に危険です。
イフリータの火炎放射器にも源石粉塵(というよりガス)が用いられる
源石火薬は、それこそ元は源石ですから、爆発させれば当然源石の粉塵が発生します。身も蓋もない事を言えば、戦場で使う分にはどうせ敵は爆風でお陀仏になるので使えるかもしれませんが、発射時の煙をモロに浴びる射手からしたらたまった物ではありません。一発撃つたびに鉱石病感染リスクを負うのです。欠陥武器にもほどがある。
煙が多い奴ならこんぐらい浴びる
「じゃあラテラーノ銃はどうなの、あれも源石加工品でしょ」という声が聞こえてきそうですが、あれは小型アーツユニットと特殊な発射薬によって爆発を制御できるシロモノです。あくまで妄想ですが、粉塵を無毒化できる条件が高温での燃焼だとすれば、この条件を達成できるのは爆発、燃焼をコントロールできるエッチング弾薬です。現実世界でも、燃焼時の温度が低いと有害物質が発生する例とかありますし、突飛な論ではないと思われます(高温なら大丈夫だったりする)。
とはいえ鉱石病治療専門のロドスがそんな危険爆薬を使うか…?って事考えると、そもそも爆弾爆発後の粉塵はさほど有害じゃないのかもしれません。あくまで妄想です。
テラの銃弾を考える
こうして謎は全て解決されました。ということで早速銃弾の構造を考えていきましょう。
まず、エッチング弾薬は弾丸の加速を行う部分です。故に弾丸より後ろに来ます。
ここらへんは現実の銃弾と同じ構造ですね。ここへ現実世界に無い「小型アーツユニット」を配置する必要があります。発射薬の制御がメインですから、当然発射薬と触れ合う箇所に設置されるべきです。といっても発射薬の内部なのか、外部なのかがわかりません。
ここでキーになるのがイベント「戦地の逸話」のリスカムの発言です。何回引用するんだよ
アーツで励起させる箇所は撃鉄のみ、との発言があります。そう、銃弾内部のアーツユニットを活性化させている訳ではないのです。アーツで活性化された撃鉄が小型アーツユニットに接続することで、活性化、爆発を起こすのです。
となれば、小型アーツユニットはこの撃鉄部分と繋がる場所、つまり発射薬の外側に配置される必要があります。なんか見た事ある構造ですね、そう現実世界の銃弾のプライマーと全く同じ役割を持つのがこの小型アーツユニットなのです。
構造を簡単に図示するとこんな感じです。
撃鉄に接触する小型アーツユニット周辺を、エッチングによって回路が刻まれた源石発射薬が覆い、そこに弾頭が上部、そして全体を覆う薬莢によって構成されるのがテラ世界の、ラテラーノ銃の銃弾の構造なのです。
さて構造が分かったことにより、テラ銃のより詳細な発射プロセスが分かります。
「撃鉄をアーツで活性化させた後落とし、小型アーツユニットへ接続」
↓
「撃鉄経由で内蔵小型アーツユニットを起動させ源石回路起動、源石火薬を燃焼、爆発させる」
↓
「弾が加速され、発射に至る」
というクッソ面倒な発射プロセスを射撃一発ごと踏んでいるのです。そりゃ扱いにくいわ。
ていうか改めて見るとラテラーノ銃は発射機構も各パーツの役割も、どれもこれも現実とほぼ同じです。
やっぱりこれ現実世界の銃をベースに作ってませんか……????マジ興奮しますね。ラテラーノ主軸のストーリー早くやってほしい。
レヴィ博士の気持ちわかるわ
ラテラーノ銃とアーツ
ラテラーノ銃の詳細な発射構造が無事分かった訳ですが、まだまだ疑問は残ります。そう、何故サンクタ族だけ銃を上手く扱えるのか、という点です。
先程までの考察で銃弾がとにかく複雑な構造をしていることが分かりました。こうした背景から、ラテラーノ銃の扱いが非常に難しい事は容易に想像できます。にも関わらず、サンクタ達はいとも簡単に銃を扱うことが可能です。アーツの操作に長けている訳でもないのに。これは不思議な点です。
さっきまでと言ってることが矛盾しますが、そもそもエッチング弾薬を筆頭に、色々手が込んでいるのがエッチング弾です。当然使いやすくなる工夫等をされていてもおかしくないのです。内部にアーツユニットが内蔵されているのですから、そこを改造するとか。
ここで視点を変えて考えます。ラテラーノ銃が「本当は扱いやすいが、何らかの原因で扱いづらくなっている」と考えるのはどうでしょう。
はい、一番最初の考察記事「テラ世界の銃を考える」でした妄想です。そう、「サンクタ達が銃に細工を仕込んであるので、他種族には扱いづらい」という仮定です。
前回は「そもそも何故アーツを使った銃を使うのか?(火薬はこの世界にあるはずなのに…)」という疑問から、「アーツを使った銃ならば、他種族が扱いづらくなるような安全装置を仕込めるから」という仮定を導きました。そう、銃の側になんらかの細工が仕込まれており、銃弾に流れるアーツを阻害するのではないか?というものでした。でもハンドガンだけは威力が低いし、特別に細工を緩めてあげるよ!みたいな。
この仮説は、銃弾ではなく銃側に細工が施されているという前提でした。しかし面白い物があったらとりあえず研究したがるのが研究者の常、当然銃器類も研究されるはずです。今回のイベントで実際にBSWに兵器開発部門が存在することがわかりますし。
ハンドガンを標準装備として支給するBSWですから、当然銃器もある程度研究はしているはずです。となればこの「細工」の存在にいづれ気づくのでは?そんなんで大丈夫かラテラーノ?ガバくない?というのが前回立てた仮説の弱点でした。
今回はこの仮説をベースに新たな仮説を立てます。「銃弾側に細工があり、特定種族のアーツでしか発動しない細工が施されている」という仮説です。
銃と細工とサンクタと
さて、先程から考察しているように、エッチング弾は様々な技術が盛り込まれており、内部には小型のアーツユニットすら内蔵しています。そしてこのアーツユニットは爆発を適切に制御するためのアーツ入力装置としての機能があると考察しました。そう考えると、この銃弾は非常に扱いやすい、それこそ撃鉄をとおしてアーツを流すだけで発射に至れるような銃弾だと考えた方が妥当です。どう考えても「発射を簡単にする」方向に進化が進んでいます。
前々回ブログで紹介した通り、サンクタ族は能力的に優れた種族ではありません。銃を持つことで他種族にアドバンテージを獲得できる種族です。そんな銃を他種族に使われようがものなら、そのアドバンテージは消えてしまいます。
という事で他種族に使えないよう細工をしよう!とここまでは前々回と同じです。前回はサンクタ族に対してだけは使いやすいように、専用のチューニングが施してあると考えました。今回は違います。そうではなく、ラテラーノ銃は「元々使いやすい」のです。
前回は銃側に「細工」が施されていると仮定する為に「細工」用の回路を勝手に追加して考えました。しかし今回、銃弾側にこの「細工」を仕込めそうな箇所である、小型アーツユニットとエッチング回路がある事が判明しました。ではこのユニットに「サンクタ族のアーツによってのみ起動する」という細工が為されていると仮定します。
サンクタ族であれば、問題なく銃弾は作動するのに対し、他種族の場合、ユニットが発動しません。恐らく発射薬爆発に適したアーツ出力に変更するぐらいまでしか、多分動作してくれません。となると射手は自分で源石回路のアーツを動作、適切な爆発までもっていかないといけません。これが「他種族では銃は扱いにくい&ハンドガン程度なら扱える」の正体です。
じゃないと「アーツの繊細なコントロール」なんて要らないはずなんです。だって本来アーツユニットが自動でやってくれる物なんですから。そりゃ道を歩くのと同じぐらい簡単です。
それこそハンドガン程度の大きさの弾の発射薬であれば、その発射薬に刻まれる回路の規模は小さめな事が想定されますから、頑張って発射することはできそうです。
しかし大型銃器ともなると、この発射薬の量も多く、回路もより複雑になる事が考えられます。これをアーツユニットの助けなしに適切な爆発に至らせるのは至難の業。それでやっと発射できても威力はボウガンとほぼ同じ、もしくはそれに劣る威力。それなら弓引いた方が早いです。そりゃ仮に使えても誰も使いません。
ていうかリスタムの発言を見る感じ、自分でアーツ注入量を決め、なんなら爆発の危険性すらある描写を見るに、そもそも適切なアーツ量にする機能すらカットオフされている可能性が高いです。なんだその欠陥武器。どれだけ使わせたくないんだ。
銃と違って、銃弾はラテラーノの持つハイテク技術の産物です。構造を見てもその解明には長い時間がかかるでしょう。現実世界でも銃は日曜大工で作れても、銃弾だけは作れません。花火工場にでも勤務する必要があります。
そういった視点から見ても、銃弾の側に細工をするのが一番妥当なのです。
サンクタと堕天
ちょっと銃とは話外れますが、サンクタ族だけこの世界の住人とかどこか違う種族です。他の種族がキツネやウサギなどの動物、あっても幻獣というジャンルの中、モチーフが「天使」と異質です。サルカズもモチーフ「悪魔」で異質ではありますが。
ところでサンクタ族は基本的に「アーツ適正:標準」ですが、二人ほどアーツ適正が標準以上のオペレーターがいます。そう、モスティマとアレーン君ですね。
アレーンって呼ぶよりアレーン君と呼んだ方が個人的に呼びやすい気がする。
モスティマはアーツ適正:卓越、アレーンはアーツ適正:優秀と高いアーツ適正を持っています。そして二人とも、銃を使いません。彼らの立ち絵を見てほしいんですけど、天輪の形が他のサンクタ族と違うんですよね。モスティマは「堕天」による影響で黒くくすみ、アレーンは天輪にポコっと何かでています。
ちなみにモスティマが「堕天」したのは同族に銃を向けたかららしいです。
そしてアレーン君が銃を使わないのは過去の両親の銃研究に関する出来事と、鉱石病の感染により手続きが不可能になってしまったのが原因とされています。
こうした特徴的な天輪を持つオペレーターはもう一人います。そうイグゼキュターですね。彼の天輪は黒く、何かデバイス的なものが付いています。そして彼は「同族に銃を向ける」「同族を殺す」を限定的に許可された執行人でもあります。
偶然かもしれませんが、彼らの光翼はみな黒い(もしくはなろうとしてる)です。
「だから何?」って話ではありますが、僕が思うのはサンクタ族だけこと「アーツ」関連においてどこか特殊ということなんですよ。基本的にアーツ使いいないし、いても何か特殊な事情持ってるし。予想ですが、恐らく彼らのアーツ形態は何か変なモノが混じってるんです。それこそストーリー中でちょくちょく出てくる「巫術」みたいな、現代アーツから外れた種類のアーツが。
なので、「サンクタ族だけに反応するアーツユニット」なる存在もあり得そうなわけです。
モスティマの印の「彼女の銃」ってさ…これ堕天したから使えないんじゃないかな…
ここらへんはシキネさんの考察を読んでいて、ふと思ったので書き記しておきます。
最後に
というわけで今回はシージのイベントストーリーからわかった情報を元に考察を行いました。シージ隊員のプロファイル考察は、自分がまだアッシュを引けてないのでしばらく待ってください。運営さんは早く10連チケットを下さい。信頼度稼ぎしたいんじゃ…
…ここまで書いてきて、これでもしサンクタ族が銃の扱い上手い理由が「実はサンクタ族が源石火薬の扱いに長けた種族なんだよ~!w」とかだったらハラキリして桜の木に自ら埋まります。
参考文献リスト
https://ngabbs.com/read.php?tid=26776197&page=1&rand=738